吉本興業の芸人ギャラ、事務所は9割取ってもいい! - 山根弘行(文化通信特報版) - BLOGOS(ブロゴス)


吉本興業の芸人ギャラ、事務所は9割取ってもいい! - 山根弘行(文化通信特報版)

 

事務所がギャラの9割を取ることに問題がないことの理由が全く見つからなかった。

 

確かにアイドルなどは売り出し時の先行投資を回収するために売れてからも低い給料で我慢する、というような話はよく聞くし、納得できる話だ。

しかし、それと吉本の件を同一視出来るものではない。なぜなら今の芸人の多くはNGKという芸人養成学校で月謝を払っており、その中で厳しい競争をくぐり抜けて舞台に立ったまさに独力独歩といっても良いからだろう。ちなみに分母となる入学者数から考えても養成学校も劇場、舞台のインフラを整えるための原資はえているはずだ。

そして、タレント数に対してのマネージャーは絶対的に少なくタレント自身がマネージャー業務をこなすというようなことが冗談混じりに語られている。

以上のことからも9割搾取を正当化する理由は全く見つからない。

 

かつて生活保護の不正受給が問題視されたときに吉本の若手タレントも受給しているのではないかと疑惑をもたれたことがあった。深く追求されることなく有耶無耶になったが、もしこれが事実だったとしたらとんでもないことだ。低い賃金支給の埋め合わせとして公的なお金を使っていることになるのだから。

今回の構図と似ている気がする。黙認もある一定のレベルを超えたら容認していたと言っても良いのではないのか。

吉本は中田カウスの存在をどう説明するのか。

 

いやしくも芸能ジャーナリストの署名記事。いかなるものか。かの日本レコード大賞の審査員まで務められた方。

今は、一般人の芸能ニュースに対してのリテラシー能力は、昔のような幻想が薄れた分格段に上がっている。

この記事は吉本の援護どころか、贔屓の引き倒しになっているように思う。