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世にも奇妙な物語 《戦争はなかった》 - YouTube

 

内容

私は銀行員で役職は室長で部下も抱えている。部下達が私のもとに駆け寄り、パンフレットを見せにきた。それは当行の金融商品の紹介であるが、キャッチコピーに驚愕した。なんと「幸福の集中爆撃」なる文字が踊っている。無知極まりない。呆れた、この若い社員達は、あの戦争を知らないのだろうか。

 

アフター5の居酒屋でも同期の同僚とその話になった。いかに若い連中が、ものを知らないかと。しかし、私が戦争の話をし出すと皆目が点になっている。からかっているのか、そこで自分は憤慨し暴れて自宅に担ぎこまれたのは、翌朝の電話で知った。

 

ネタバレ

 

電話で目覚め、昨夜の話をすると相当荒れたらしく大変だったようだ。でもそれは仕方がなく、誰だってあの戦争がなかっただの一同揃って示し合わせられると、怒りで我を忘れるものだ。自分がどれだけ戦時下苦労し、戦後日本を経済大国にするために侵食忘れて働いてきたと思っているのだ。しかし、電話の向こうでの反応がおかしい。お前は何を言っているのだと。

 

自分がおかしいのか。家族にも確認してみた。妻、そして息子の世界史の教科書を取り上げて確認してると、あの戦争の記載がどこにもないではないか。一体どう言うことなのだ。

図書館に行き当時の新聞を調べて見ると、恐ろしい事実に行き当たった。何でもヒトラーホワイトハウスで平和演説をしたとの記載が、では真珠湾の奇襲攻撃はどうだ。日米合同の航空訓練の記事、いや日本はアメリカと戦争したんだぞ。

 

ほうほうの体で帰路につくと、いつも通るスクランブル交差点に取り囲む巨大ビルに大画面のオーロラビジョンが取り付けられている。それは戦後復興のシンボルともいえたはず。しかし、そこに映し出されていた広島の原爆ドームには、大火災ドームと解説が。

あの戦争はなかったのか。