NHK勧誘

ノックがするのでドア前に立つが不穏な空気を感じ開けないままでいた。やはりNHKだ。そしてなにやら準備してきたと思しき法的なことを立て板に水でまくし立てる。一息後に、そもそも自分はTVを持っていないということを告げると。分かっているんだぞといわんばかりだった。しかし、もうTVの時代ではなく、そのこと自体は珍しくないと思うのだが。そしてさらに詰め寄ってくる。この段階でドアを半開きにしていた。なんと携帯を見せろというのだ。何の権利があるのだろう。ちなみにその時は幾分自信もなかったが後で調べるとワンセグは付いていなかった。押し問答続き、ドアの隙間から契約書を挟み込んだバインダーを押し込んでくる。何とか突き返し、ようやくドアを閉めることが出来た。

自分はセールスに対しては断る際にも丁重さを心がけている。なぜかというと、下手に逆恨みされたくないからだ。失礼な言い方だが、このNHＫの勧誘員も半年後に会社に在籍しているという保証もないように思う。

しかし、このときばかりは気持ちが悪かった。思案の末、毒をもって毒を制すではないがある政党が配布しているＮＨＫ撃退シールをドアに張り付けた。悪目立ちもし、別にその政党支持者ではないのでためらいもあったのだが、確かに効果はある。そのとき以来勧誘員がくることはなくなった。