アクリル板を薄くしてはならない
https://tablo.jp/archives/13132/3
働き口、生活資金、最後の頼みとなる肉体が衰え始めた時に、ある人は生活保護を申請してまたある者は刑務所に頼る。
確かに衣食住そろったある種のセーフティーネットと言って良い。
BBCでもこの話題が取り上げられた。それ程日本は貧しさは加速度をまして転がり落ちているのか。
80歳の親と60歳の独立できない子供の関係性を8060問題というらしいが、その10年後は9060はない。60歳で「いえ」から強制的に出ざるを得なくなった元子供の高齢者達も多くは、生活保護あるいは刑務所に頼ることになるだろう。そして、その絶対数は今の比ではないはずだ。
かつてある弁護士は刑務所での接見時にアクリル板の向こう側は自分だったかもしれないとこぼした。これは、人間というのはふとしたきっかけやめぐり合わせで犯罪に手を染めかねない脆弱な存在であるということを示唆したものだ。
一方でこの記事で取り上げらた事案のよう、富程度で解決できるものは少なくないものだ。一人の囚人にかかるコストを考えればベーシックインカムを導入して社会不安を事前に防ぐという政策も検討してもよいはずだ。
決して刑務所を生活困窮者のオルタナティブにしてはならない。