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世にも奇怪な物語『最後の楽園』 - YouTube

内容

 

今の家内と結婚して手料理に舌鼓を打ったのもはじめの一年だけだ。それ以降は惰性としかいいようがない結婚生活を送っている。間歇的に沸き起こる想い。それは自分にはもっとふさわしい人生が用意されていたのではないのか。

 

ある日、ふと街で手にとったチラシの惹句は自分の日頃抱えている不満を解決してくれそうであった。案内通りの場所に出向くと、こんな説明を受けた。それはかいつまんで言うと、掛け金を積むゲームで勝った場合は理想の女性が与えられ、負けると掛け金の2倍を没収されるというものであった。貯金もある程度あるし、そして初回のゲームは挑戦者有利な条件もあることから、ものはためしとやってみた。結果、苦もなく勝て隣には美女が用意されていた。これは夢だろうか、でもこの肌触りは現実だ。とはいうものの人間の欲とには際限がないもので、次のゲームにトライする自分がおり、それは続き自分がのめり込んでいることに気づいた頃には掛け金は想像がつかない位まで膨らんでいた。

 

ネタバレ

 

帰宅すると、仏頂面の嫁が仁王立ちで自分を罵倒してきた。毎日の帰りが遅い原因が浮気でもしてるのではないかと、勘ぐっているのだ。半分は図星だ、そこで邪な考えが頭をよぎる、あいつこそそうなのではないのか、探偵を雇って暴いてやろうではないか。すると本当にあいつは他の男と付き合っていたのだ。写真を突きつけると観念し、何でもするから許して欲しいと命乞いまでしてきた。嫁とは別れかつ慰謝料も得た。無論、慰謝料は、あのゲームに投資することになる。

 

自分の掛け金は一億に到達していた。つまり次に負けると二億を胴元に払わなければならない。しかし今までのゲームは簡単なものだったから金額はさほど意味を持たず、次のゲームに迷わず進むと、その内容が説明された。毒ガスゲーム、それは耐え抜いたら勝ちで逆に言えば負けることは死を意味するのだ。密室があっという間に毒ガスで充満されると、思わずリタイアさせてくれと呻いた。ガスは止まり、こう告げられた。2億を払え、それが無理ならば胴元が指定した店で働いて払い続けろ、そして返済の助けとなる理想のパートナー用意してやるというのだ。すると物陰から一人の老婆が現れたが、凝視するとそれは、借金返済のために風俗で働き薬物にも手を染めてしまった元妻の尾羽打ちからした姿であった。